冬の北海道に出現!雪と氷の村、「然別湖コタン」

冬の北海道に出現!雪と氷の村、「然別湖コタン」

記事更新日: 2016-02-05

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冬の北海道を旅するなら、とことん冬の寒さを満喫してみませんか? 北海道の屋根と呼ばれる大雪山国立公園の南端にある然別湖(しかりべつこ)。その周辺は、北海道でも寒さの厳しい「凍れ(しばれ)」の地として知られています。毎冬、その湖上に現れるまぼろしの村「然別湖コタン」の魅力をご紹介します。

まぼろしの村「然別湖コタン」って?

然別湖は、大雪山系でただひとつの自然湖で、湖としては道内で最も高い標高(810m)にあります。そのため、北海道のなかでも気温が安定して低く、最低気温はマイナス30度にも達します。「然別湖コタン」の始まりは1980年。“コタン”とは、アイヌ語で“集落”を意味します。厳しい冬の「凍れ」を大自然の「恵み」として生かしたいという地元の人々の熱い思いから生まれたのが、「然別湖コタン」。毎冬、町民やボランティアの手によって、新たなコタンが誕生します。

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然別湖が完全結氷すると、開村(1月中旬)に向けて、村づくりが始まります。材料はすべて然別湖の自然の恵みから調達。氷は、湖でもっとも美しく分厚い氷が張る場所から切り出して運びます。また、湖上の雪を型に詰めてから外し、一晩かけて凍らせて、アイスブロックを作り、その隙間をシャーベット状にした雪でつないで、建物を造っていきます。こうして、コタンの象徴とも言える「イグルー」(雪のドーム)が湖上に次々と造られ、その年のコタンが完成します。

非日常的な冬の世界を楽しもう

コタンでは、イグルーのほかにも、雪と氷を使ったさまざまな建物が造られます。そのひとつ、アイスチャペルに入ってみると、うっすらと青みを帯びた氷から透ける光に魅了されます。なんでも、透明度の高い氷は太陽光の青い波長のみを反射するため、青く見えるのだとか。しばし、外の氷点下の寒さを忘れて、その荘厳な雰囲気に浸ってみましょう。

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コタンで必ず訪れたいのが、「アイスバー(ICE BAR)」。日中は、アイスカフェとして営業しています。見学無料ですが、せっかくなので、氷のグラスを購入して、ドリンクやカクテルを頼んでみましょう。グラスはお店にキープできるので、昼のカフェと夜のバーで何度でも利用できます。また、自分でグラスを作れば、ワンドリンクが無料になる嬉しい特典付きの体験もあります。そのほかにも、生演奏の行われるコンサートホール、本格的な温泉を湖上にひいた氷上露天風呂まであり、コタンでの非日常的な楽しみは尽きません。

冬の森へ雪の散歩に出かけよう

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もっと冬を満喫するなら、コタンから出発する真冬の森の散歩体験(有料)に参加してみませんか? レンタルのスノーシューを履くと、ふわふわの雪の上でも自在に歩けます。ガイドの説明を聞きながら、トドマツやダケカンバの森を散策します。然別湖周辺の森は、湖ができた太古からの原生林。雪に思いっきり埋もれたり、樹氷の結晶を見つめたり、豊かな自然を五感で満喫しましょう。3月下旬、冬の終わりとともに、まぼろしの村は湖の水へと還っていきます。そんな儚さが旅の思い出をいっそう特別なものへと変えてくれます。北海道の冬は寒い、寒いからこそ楽しい! 北海道の大自然に抱かれた「然別湖コタン」へ、冬限定のとっておきの「凍れ」を体験しに出かけませんか?

トリッパー編集部

この記事を書いた人 トリッパー編集部

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トリッパーを運営する株式会社トラベルマルシェのスタッフです。国内の北海道から沖縄までの旅行情報を発信し、皆様に楽しくなる旅行情報をお届けします。

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