この記事を書いた人 トリッパー編集部
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海も山も町なかも 南予の旅は自転車に乗って
記事作成日: 2016-03-18
愛媛県といえばミカンとならんで今やサイクリングも有名です。サイクリストの聖地・しまなみ海道が有名ですが、愛媛県の南西側、南予地域もなかなか。第2の聖地を目指すべくサイクリストのための施設も充実しています。今回はレンタサイクルを使って楽しめるコースをご紹介します。
眺めが良ければ気分も上がる。佐田岬半島の尾根を行く
近くで見ると迫力の風車
南予の海は足摺宇和海国立公園に指定され、穏やかな内海や、さんご礁も見られる海などさまざまな表情を見せてくれます。そんな海を眺めながら走るコースで人気なのが、佐田岬半島。国道197号が半島を縦断し、青い海と空をバックに風力発電の真っ白な風車が林立しています。このコースは「えひめいやしの南予博」のパンフレットにも使われているほど。でもビギナーとしては楽だけど景色は存分に楽しめる、いいとこ取りのコースがいいですよね。交流センター「瀬戸アグリトピア」から権現山展望台までのコースなら、尾根を走るので眺めは最高。途中の「せと風の丘パーク」では巨大な風車群を一望できますし、権現山展望台では宇和海と瀬戸内海が見渡せます。
深い緑に包まれて。松野町の清流沿いを走る
青い海を眺めたら次は緑の山に行きましょう。四万十川の支流・広見川沿いを走るルートをご紹介します。松野町といえば滑床(なめとこ)渓谷が人気のため山道のイメージがありますが、広見川沿いはなだらかなのでサイクリングにうってつけなのです。JR松丸駅近くの虹の森公園からスタートして高知方面へ向かいます。清流のせせらぎを聞きながらひたすら自転車を走らせれば、日頃のわだかまりなんて些細なことに思えてきそうです。
山々の緑と清らかな流れを満喫できるサイクリングコース
虹の森公園ではクロスバイクが借りられます。ヘルメットも借りて本格派サイクリスト気分で出発!コースは高知県の四万十川本流沿いまでずっと続きますが、自転車を戻すことも考えて適当なところで折り返してください。虹の森公園まで帰ってきたら、フードコーナーのスムージーやジェラートでクールダウンするも良し、松丸駅構内の天然温泉・ぽっぽ温泉(3月18日まで休館)で癒やされるも良し。最後まで存分に楽しみましょう。
寄り道もまた楽し。自転車で内子の町なかをぶらつくポタリング
ポタリングとは英語のpotter(ぶらつく)からきた言葉で、自転車で散策することを言います。大自然の中を颯爽と走るのもいいですが、町なかをゆったり走るのもまたいいものです。
八日市・護国の保存地区。そこで暮らしながら町並みを守っている
自転車の貸し出しを行っている観光案内所「旅里庵(たびりあん)」は、JR内子駅の改札そばにあるので、鉄道旅の人にもおすすめ。内子町は江戸時代から木蝋と和紙で栄え、当時の商家の家並みが残る八日市・護国の保存地区や、現役の芝居小屋「内子座」など見どころが満載です。町自体に風情があるので路地を一本外れてみるのも一興。寄り道が苦にならないのも自転車散策のいいところです。ガイドブックにも載っていないけれど、何か心惹かれるものが見つかるかもしれません。
本芳我家の鏝(こて)絵。町なかでは他にも鏝絵が見られるので探してみよう
町なかには郷土料理のお店やカフェがそろっているので、お腹がすいても大丈夫。天気が良ければ道の駅「内子フレッシュパークからり」まで足を延ばして、木陰のベンチでゆっくりランチはいかがですか。町なか散策の距離は短いですが、内子座や上芳我家住宅など中を見学できるところもあるので、ゆっくり時間をかけて回りましょう。
南予にはビギナーでも楽しめるサイクリングコースがたくさん。上級者コースの楽なところだけ走るのも、自分のオリジナルルートを作るのもOKです。自分に合った楽しみ方で自転車をこげば、誰かのおすすめではない自分だけの旅の思い出になることまちがいなし!