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ゴールデンウィークは北海道へ!この時期の魅力は何?
記事更新日: 2025-04-22
ゴールデンウィークは、いつもより長く、遠くへ旅をするチャンスです。その旅行先として注目度が高い地域の一つが北海道。「白」や「雪」といった冬の印象が強い北海道ですが、寒さが弱まるこの時期の人気も高く、GWの旅行先ランキングでは上位の常連となっています。
今回は、その北海道でのGWのすごし方についてのお話です。旅行の計画や荷物を決める際に重要となるGWの北海道の気候や、おすすめ観光地・春スキー・花見など、さまざまな角度から北海道旅行を楽しむための情報をお届けします。
目次
GWの北海道観光ではここがおすすめ!
GWに北海道を訪れるメリットの一つは、この普段体験できないような寒さが、「肌寒さ」レベルになる地域も出てくることです。活発に動き回る方には、むしろこのぐらいの温度が心地よいかもしれません。冬の北海道がウィンタースポーツの楽園なら、春から夏へと向かうこの時期は、それが観光天国に変わる一歩手前と言えます。
とにかく広い北海道では、観光方針をしっかりと決めることが重要です。その手助けとして、道南・道央・道北・道東の各エリアを簡単にご紹介します。
道南エリア【函館空港利用】
函館山
函館市南側の、海に突き出た部分にある「函館山」は、市内を一望できる絶好のポイントです。展望台から夜景を見れば、思わずため息が出てしまうでしょう。
徒歩でも片道1時間程度で登れますし、山頂までの道路もありますが、おすすめはロープウェイです。低い視点とはまた違った風景が目の前に広がり、快適に山頂まで移動できます。
湯の川温泉
「湯の川温泉」は函館市内にある温泉街です。空港からの所要時間は車で約5分。この湯の川温泉よりも空港から近い温泉街は、国内にはありません。このアクセスの良さのおかげで、市内観光の中に無理なく組み込むことができます。
GWの陽気に誘われるまま観光を続け、すこし疲れてしまったなら、この温泉を目指しましょう。
道央【新千歳空港利用】
大通公園
札幌市民に愛され続ける憩いの場「大通(おおどおり)公園」。GWの大通公園は、穏やかな緑に彩られています。
雪まつりの時期の白く染まった光景とはだいぶ違う姿に、少々驚かされるかもしれません。端から端までは約1.5kmですから、全体を散歩するのもそれほど大変ではなく、途中で足を止めて休憩したり、お気に入りの場所で写真を撮る時間も作れます。
大倉山ジャンプ競技場
スキージャンプ競技に使われる「大倉山ジャンプ競技場」は、雪の無いGWも人気があります。展望台としての魅力も大きいのですが、それと同時に珍しい施設の見学ができるということが人気の理由です。
正面からではわかりにくい傾斜の強さを、上から見て把握した時のショックはかなりのもの。疑似体験コーナーのある「札幌オリンピックミュージアム」も併設されています。
道北【旭川空港・稚内空港利用】
白金青い池
青い海という言葉はよく使われますが、美瑛町の「白金青い池(※現地では「青い池」でも通じます)」は、独特の青さで人気があります。
その不思議な色の秘密は、池に流れ込む美瑛川にあります。この川の水に含まれるアルミニウムなどの成分が光を反射し、訪れるタイミングや天候によって、さまざまな色を見せてくれるのです。
宗谷岬
せっかく北の大地へ行くなら、その北端にも行ってみたくなるものです。
道北の最北の地・稚内の最も北の岬がここ「宗谷(そうや)岬」です。日本という国の北の端はもうすこし北側ですが、誰もが特別な許可を得ずに足を運べる場所としては、この宗谷岬が最北端となります。GWでも、吹く風の寒さと強さに最北を実感できるスポットです。
道東【帯広空港・釧路空港・女満別空港利用】
帯広競馬場
「帯広競馬場」で行われる「ばんえい競馬」は、200mの直線という非常に短い距離で争われます。距離だけを見れば簡単そうですが、このコースには坂があり、そこを走る馬は最大1トンの鉄ソリを引くため、実際のレースは白熱します。
場内には競走馬とふれあえる施設「ふれあい動物園」もあり、競馬に興味が無い方も楽しめます。
摩周湖
「摩周湖」は、日本で最も透明度の高い湖です。世界中を探しても、これ以上に透明な湖はロシアのバイカル湖しかありません。摩周湖を表現するために「神秘的」という言葉がよく使われるのも、この透明な湖面を見れば納得できるでしょう。
GWのころはまだ周囲に雪が残り、空を映した湖の青さと強いコントラストを生み出します。
知床五湖
堂々とそびえる知床連山や原生林を映し出す「知床五湖(しれとこごこ)」。散策ルートは誰もが無料で利用できる高架木道と、有料のレクチャーの受講(またはガイドツアーへの参加)が必要な地上遊歩道で構成されています。
レクチャーのみで地上遊歩道を歩ける(=すべての湖を見ることができる)GWは、知床五湖の散策におすすめの時期です。
※植生保護期(※春の開園~GWの終わりごろまでと、8月の初め~秋の閉園まで)は、地上遊歩道の個人での散策には約10分のレクチャーの受講が必要です。その間の時期(※GWの終わり頃から7月末まで)は、定員10名のガイドツアーへの参加が義務付けられています。
GWの北海道の気候は?
たとえば東京では、5月の初めごろになれば上着のいらない日も増えてきます。同じ時期の北海道はどうなのか、具体的な数字で比べてみましょう。
東京の気温と降水量(2020年)
時期 | 最高気温の平均値 | 最低気温の平均値 | 合計降水量(mm) |
4月下旬(参考) | 19.9 | 8.5 | 19.0 |
5月上旬 | 23.9 | 15.0 | 22.5 |
札幌の気温と降水量(2020年)
時期 | 最高気温の平均値 | 最低気温の平均値 | 合計降水量(mm) |
4月下旬(参考) | 12.3 | 3.9 | 13.0 |
5月上旬 | 18.7 | 8.8 | 20.5 |
気象庁が公開しているデータによれば、5月上旬の最高気温と最低気温の平均値は、札幌が5~6度ほど低め。4月の29日や30日もほぼ同じと考えられます。4月下旬の陽気が長引くような年でも、東京と札幌の差はやはり5~6度です。
最高気温が20度を切る日が多いため、日中の行動でも上着は欠かせません。その日の状況に応じて選択(または重ね着)できるよう、何種類か上着を持っていくと安心です。降水量は東京も札幌もあまり変わりません。雨に対する備えは同じぐらいで大丈夫でしょう。
他府県ならこれだけで問題無いのですが、北海道はとても広く、札幌よりもだいぶ寒い地域もあります。また、内陸・海沿いといった地理的な違いも考えなければいけません。
そのため、札幌より4~5度寒くなる北の稚内や東の釧路・根室に行くなら、より寒さを意識した服装が必要ということになります。
北海道でGWに桜を見よう!
日本列島を南から北へと駆け抜ける桜前線。短い期間しか見られないものだけに、見逃してしまった年は残念な気持ちになりますし、花見ができた年も「もう一度見たい」という気持ちが生まれることもあるでしょう。
札幌や函館あたりであれば、GW中に桜を見ることができます。
北海道の桜の開花時期についてはこちらの記事をご覧ください。↓
五稜郭公園 (函館)
歴史的価値の高い観光スポットでもある「五稜郭公園」は、函館の桜の名所としてもよく知られています。
星型の五稜郭の姿を確認できる「五稜郭タワー」は、GWには園内の桜を見下ろすためにも活用できます。ただそこにあるだけで目を奪う桜ですが、幕末の日本での争いを重ねると、より深く感動できるかもしれません。
函館公園 (函館)
「函館公園」の園内には、明治時代に使われていた博物館の建物や、新たに建設された博物館の他、階段の設置された「明治山」があります。この公園は海まで400mの場所にあるため、明治山の上からは桜と海がまとめて視界に入ります。
また、西側にそびえる函館山の方にカメラを向ければ、その緑を背景に写真を撮ることもできます。
モエレ沼公園サクラの森 (札幌)
彫刻家イサム・ノグチによるデザインという点も目を引く、モエレ沼公園の「サクラの森」。園内には約2,600本の桜があり、GWごろにはその名のとおり桜が花咲く森となります。
園内のカラフルな遊具の造形も楽しく、桜の美しさに芸術の香りを加えます。自然と人間が生み出した美しさが見事に調和しているスポットです。
GWの北海道で春スキーに挑戦!
スキーやスノーボードは一般に「ウィンタースポーツ」という分類をされますが、実は必ずしも冬でなければできないというわけではありません。冬がすぎても、雪さえ残っていれば引き続き楽しめるのです。
さすがに3月がすぎ、4月に入ると北海道でも営業を続けるスキー場は少なくなるものの、GWごろまで営業しているスキー場を見つけることはできます。
北海道へスキー・スノボ旅行をする際、気になることの一つは気温の低さですが、春スキーなら真冬よりもだいぶ楽になります。有名スキー場の混雑もピークほどではなく、この点でも快適に感じられるはずです。
もちろん、雪の量や質など冬のスキー場が勝る部分もあります。その時点で滑走可能なコースは、よく確認しておくべきでしょう。ただ、このデメリットを考えても、メリットが上回るケースの方が多いでしょう。